統計学の歴史

統計学を拓いた異才たち―経験則から科学へ進展した一世紀

統計学を拓いた異才たち―経験則から科学へ進展した一世紀

いかにして確率・統計が科学になったかというお話。
中心極限定理あたりの歴史的背景が知りたくて読んだけど、数学嫌いの読者に配慮してか、あまりつっこんだ話はなくすこしがっかり。でも仮説検定に関する論争や主観確率の話なんかは逆に統計学の教科書的な本では文系過ぎて扱えない話も読めてなかなか。あとモデル選択や最尤法の話はあるのにAICの話が全く無いのがちょっと不思議でした。もしかして喜んでつかってるのは日本人だけ?
上の感想文が、分からない人には全く意味不明なことからわかるように全く売れそうにない本なんですが、なぜか書店で平積みされていました。紀伊国屋大丈夫なんでしょうか?

まあ基本難しくて退屈な話なんですけど、確率・統計は僕のような凡人には及びもつかない強力な結論がでることもある一方で、明らかにできることは現代の世の中の人が想像しているよりずっと少ないということは感じ取れる本です。あとフィッシャー天才すぎ。